短期譲渡所得の税金の計算のしかた

長期譲渡より税金はかなり高い。最低でも譲渡益の52%が税金。

(1) 税金の計算のしかた

 短期譲渡所得の税金の計算は複雑ですが、下記の計算手順にしたがって計算すれば税額を求めることができます。譲渡所得に対する税金の計算上、その他の所得の額も影響を与えます。その他の所得とは、給与所得や事業所得等から所得控除(基礎控除や配偶者控除等)を差引いた額です。

 計算例で、所得税では【3】と【7】のうち多い方が、住民税では【9】と【10】のうち多い方が、税額となります。どちらが多くなるかは、譲渡所得の金額とその他の所得の金額によりますが、最低でも、【3】と【9】、つまり、譲渡益の40%の所得税と12%の住民税の合計52%の税金がかかります。つまり短期譲渡ではもうけの半分以上を税金でとられますから、しばらく待って、長期譲渡に該当するようになってから売る方が賢明です。前述の長期譲渡所得の税金の計算例と下記の計算例は、どちらも譲渡所得が4,000万円ですが、長期譲渡所得では税金が1,014万円であるのに対して、短期譲渡所得では税金が2,162万円となっています。

(2) 税金が安くなる場合

 次の場合には、下記の【3】の税率を20%、【9】の税率を6%とし、【7】と【10】の110%を100%として税金を計算します。

(イ) 国や地方公共団体に対する譲渡

(ロ) 収用等による譲渡

(ハ) 住宅・都市整備公団等、公的機関への譲渡

・短期譲渡所得の税金の計算
(例)短期譲渡所得が4,000万円、その他の所得が600万円の場合所得税の計算
所得税の計算
短期譲渡所得 【1】
40,000,000円
その他の所得 【2】
6,000,000円
【1】×40% 【3】
16,000,000円
【1】-50万円+【2】 【4】
45,500,000円
【4】に対する税額(下記の速算表で計算) 【5】
14,345,000円
【2】に対する税額(下記の速算表で計算) 【6】
870,000円
(【5】−【6】)×110% 【7】
14,822,500円
【3】と【7】のうち多い方 【8】
16,000,000円
住民税の計算
【1】×12% 【9】
4,800,000円
【4】に対する税額(下記の速算表で計算) 【10】
5,605,000円
【2】に対する税額(下記の速算表で計算) 【11】
500,000円
(【10】−【11】)×110% 【12】
5,615,500円
【9】と【12】のうち多い方 【13】
5,615,500円
税金の合計  【8】+【13】=21,615,500円

所得税の速算表
課税所得金額
税率
控除額
330万円以下
10%
---
330万円超   900万円以下
20%
33万円
900万円超  1,800万円以下
30%
123万円
1,800万円超
37%
249万円
税額=課税所得金額×税率−控除額

(例)
 所得金額が4,550万円なら
   45,500,000円×37%−2,490,000円=14,345,000円
 所得金額が600万円なら
   6,000,000円×20%−330,000円=870,000円

  (例)は上記の計算例の数字です。

住民税の速算表
課税所得金額
税率
控除額
200万円以下
5%
---
200万円超   700万円以下
10%
10万円
700万円超
13%
31万円
税額=課税所得金額×税率−控除額

(例)
 所得金額が4,550万円なら
   45,500,000円×13%−310,000円=5,605,000円
 所得金額が600万円なら
   6,000,000円×10%−100,000円=500,000円

  (例)は上記の計算例の数字です。

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