相続税の申告と納税の仕方

相続人は被相続人の死亡後10か月以内に申告書を提出して、税金を支払わなければならない

1 申告と納税の期限

 相続税の申告と納税の期限は、被相続人の死亡後10か月以内です。たとえば、2月3日に被相続人が死亡したとすれば、12月3日までに相続税の申告と納税をする必要があります。
 なお、相続税の計算や申告書の作成は、所得税や贈与税とは異なり、内容もかなり複雑で、提出書類も多くなっています。単純なケースは別として、税理士に依頼した方が無難でしょう。

2 申告書を提出しなければならない人

 納税する必要のある人だけが申告書を提出します。ただし、配偶者の税額軽減や、事業用・居住用土地の評価減の適用によって相続税額が0となった人は、納税する必要がなくても、申告書を提出しなければなりません。
 同一の被相続人から財産をもらった人が2人以上いる場合は、個々に申告書を提出するのではなく、全員が共同で提出します。

3 申告書の提出先

 申告書の提出先は、被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署です。相続人の住所地を所轄する税務署ではありません。

4 納税のしかた

 納付書に、住所、氏名、税額、申告先の税務署名等を記入して、銀行、郵便局または税務署で納税します。

5 申告や納税をしなかった場合等

 申告する必要のある人が期限までに申告しなかった場合は、相続税額の15%の無申告加算税(悪質なときは40%の重加算税)がかかります。税務調査のある前に自主的に申告したときは5%です。
 少なく申告した場合は、追徴税額の10%または15%の過少申告加算税(悪質なときは35%の重加算税)がかかります。自主的に修正申告したときはかかりません。
 期限までに納税しなかった場合は、未納の税額に対して期限から2か月以内は年7.3%、その後は年14.6%の延滞税がかかります。
 なお、税務調査により修正申告する場合、当初の申告時に隠していた財産については、配偶者の税額軽減の対象となりません。

6 申告期限までに遺産分割できないときは

 相続税の計算は遺産が分割されたことを前提としていますが、遺産分割協議かうまくいかない等の理由で、申告期限までに分割できない場合もあります。しかし、この場合でも、期限までに申告と納税をしなければなりません。期限までに遺産分割できなかった場合は、各相続人が法定相続分どおり相続したものとして相続税を計算し、申告と納税をします。そして、その後、遺産分割が確定した時点で、修正申告や更正の請求などの手続により、各相続人ごとの税額の過不足を精算します。
 なお、申告期限までに未分割の財産については、配偶者の税額軽減や事業用・居住用土地の評価減が受けられませんから、注意してください。

7 延納と物納

 相続税では、分割払いの延納や、現金以外の物で支払う物納が認められています。

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